宗像(むなかた)沖ノ島と関連遺産群が世界遺産登録間近ですが、その総社である宗像大社にお参りに行きました。今回は沖ノ島と周りの3つの岩礁だけ登録勧告のようですが、宗像大社は、宗像大社辺津宮(へつみや)沖ノ島の沖津宮(おきつみや)と大島の中津宮(なかつみや)の3宮から成り立ってるそうです。
日本書紀によると、天照大神(あまてらすおおみかみ)の御子神(みこがみ)である宗像三女神が天照大神の命令(神勅)で宗像の地に降臨されました。その神勅は三女神が大陸との要塞である玄界灘に降臨し、歴代天皇をお守りしなさいというものでした。宗像三女神は皇室・国家の守護神として沖津宮、中津宮、辺津宮の三宮に鎮まりました。
宗像大社は全国6200余りの宗像神を祀る神社の総本山だそうです。厳島神社も含まれています。
大きい鳥居の先に本殿があります。次の鳥居の辺りでカニさんの歓迎を受けました。
ちょっと下にもぐってしまいましたが、最初に見た時は一番上の石の上にいました。なんだか可愛くて嬉しかったです。
本殿が見えてきました。橋の手前には鯉のエサが売られていました。
隣の人がえさをあげていたら鯉が団子状態?で迫力ありました。
手洗い場ですが、ひしゃくはありませんでした。
宗像大社の本殿です。横に広がっている感じがしました。
こちらは右側です。左側から一周してみました。
御神木がありました。かなり古い木です。
御神木の説明がありました。樹齢550年だそうです。御神木は「楢(なら)」です。
広い境内のあちらこちらにこの木がありました。
本殿の右側の奥に「高宮祭場入り口」がありました。ここからこの大社の最大のパワースポットに向かいます。
入るとそこから空気が変わって林になりました。これは入り口を振り返って写したものです。
ここにも御神木が。どんどん林の中を進んでいきました。階段が100段か、いえもっとあったでしょうか、登り終わると「高宮祭場」に着きました。
一番上まで進むと祭場が見えます。
ここが宗像三女神様が降臨された場所です。神聖な空気が満ちていました。天気も良くなって木漏れ日が気持ちよかったです。
順序が違いますが、「神宝館」にも立ち寄りました。沖ノ島で発見された「国宝」が展示されていました。12万点発見されたうち国宝は8万点にものぼるそうです。「海の正倉院」と呼ばれるゆえんです。金の指輪やメノウは現代でも光り輝き、装飾品もすばらしい品物ばかりでした。
帰ろうと駐車場に戻ると反対側に「海の道 むなかた館」の建物が見えました。
長くなってすみません。こちらで3Dのビデオを見ることができ、宗像大社について詳しく知ることができました。3D映像は英語の字幕がついていて、海外の観光客を意識していました。世界遺産に登録されればゆっくり3Dを見られなくなるかもしれませんが。
「沖ノ島」は本当に神の島だと思いました。今でも島には一人の神官が十日交代で神事を行い、毎朝必ず禊をしています。その様子もビデオで流れますが、寒い冬でも海に裸で入って禊を行います。島には神官以外渡れません。一年に一度だけ男性が渡れる日があります。女人禁制です。その日は船で渡った男性は全員海に入って禊をします。それからお参りします。島のものは一木一草一石たりとも持ち出せません。唯一その日だけ島内の湧水(ご神水)だけは持ち帰れるそうですが。島のことを他言することもできません。
私も一度沖ノ島に渡ってみたいと思ったのですが、全裸で禊をしないといけないのでやはり無理だとわかりました。
今でも古くからの厳しい掟が固く守られているのが神の島、沖ノ島なのです。
玄界灘に浮かぶ孤島沖ノ島はこのように厳しい禁忌によって一般に立ち入ることができません。そのため海を隔てた大島の北側に沖津宮遥拝所が設けられています。「遥拝」とは遥か遠くから拝むことです。ここも是非世界遺産に登録してほしいです。
宗像大社は交通安全のお守りで有名ですが、今回沖ノ島のことを知って納得しました。日本と朝鮮半島の間の玄界灘で、まだ船旅が安全ではなかった時代から今日まで、沖ノ島では航海の安全の祈りがずっと捧げられてきました。今では全国どこの神社でも見かける「交通安全」のお守りは、ここ宗像大社が発祥らしいです。私も「交通安全」のお守りを持ち帰りました。
沖ノ島は4世紀から古代祭祀の記録を保存する類まれな収蔵庫という世界的な価値が認められました。しかし宗像大社(辺津宮)や中津宮、遥拝所や古墳群は登録されないのでしょうか?宗像大社の八つの構成資産すべてが登録されてほしいです。
大変長くなりすみません。いつも読んで頂きありがとうございます。「いいね」もありがとうございます。献立やブログに「いいね」ができなくてすみません。